「ビブリア古書堂の事件手帖」最終回 感想

 金庫の中には乱歩の未発表の草稿が入っていると智恵子。
 『押絵と旅する男』の第一稿だと言うが、栞子は否定する。
 鹿山明の実の父親の出身地を示唆する。
 栞子は経歴を見る。大須ホテル従業員。 
 鍵はソファの中に入っていたはずだが、何者かが抜き取ったと。

 「まだまだ詰めが甘いわね。」と智恵子。

 鹿山明と来城慶子があの家で暮らし始めたのが38年前。
 ソファは直美が10歳の時、特注した。1978年、35年前。
 3年間の空白。その間、少年探偵団シリーズはどこに?

 栞子の携帯に直美から連絡が。
 鹿山邸に駆けつけると書斎に智恵子がいた。
 「鍵はいただいたわよ。」

 少年探偵団シリーズにポプラ社版が混じっている。
 4冊が無い。
 講談社の4冊だけは元の場所にある。
 「五浦さん、ドアを閉めてください。」と栞子。
 ドアを閉めると、そこに本を置くスペースが。

 二銭銅貨が鍵と一緒に入っていた。
 どういう意味か尋ねる智恵子。
 乱歩の小説では二つに割れて暗号文が出てくる。
 しかしそれは割れなかった。

 鹿山明の別宅でガラスケースの二銭銅貨に目を止める栞子。 

 二銭銅貨を開くと暗号を書いた紙が出てきた。

 栞子は鍵を譲ってくれと智恵子に申し出る。

 慶子と妹、邦代が入って来る。 
 慶子さんは立ち退かなければいけないので、鍵を貸して欲しいと。
 「どうかお願いします」と慶子はメモに書き智恵子に差し出す。
 鍵を渡す。

 志田も手伝いにやって来る。
 皆で手分けして乱歩の他の本を探し、暗号の解読に集中する。
 大正時代となぜ聞くのかと志田。銅貨にそうあると五浦。
 銅貨の製造は明治6年から17年の間。

 大正12年は新青年に小説が掲載された年。
 雑誌、新青年と灯幻社版の全集とを比べる。
 新青年と全集では暗号文が違う。

 「暗号が解けました。」
 ひしょうえじま
 金庫が開いた。

 『押絵と旅する女』と書かれた原稿が。
 「姉をひとりにさせてください。」と邦代は頼みその場を離れる。

 本棚の江川蘭子の位置に何か気づく栞子。
 「邦代さんはどこですか?」慶子の手に原稿は無い。
 「蜃気楼を見に行った場所はどこですか?」と慶子に尋ねる。
 何も書かない。走り出す栞子。

 「慶子さん!!」と呼びかける。

 「車椅子の女性は本当は妹さんですよね。」

 江川蘭子を正しい場所に戻した事で勘付いた。
 「この原稿の事も。分かってるんでしょう?」と本物の慶子は言う。
 捨てたのは『押絵と旅する男』
 この原稿は「偽者です。」

 裏に鹿山さんのペンネーム『江島日生』と書いてあった。

 「私のためだけにこの小説を書いてくれた。」

 「そこに行き着くまでのプロセスこそが、人生最高のプレゼント。」
 乱歩の世界に入り込みたいと願っていた。
 「旅をしながらゆっくり…。」「かけがえの無い贈り物。」

 「一番好きな小説は『大金塊』ですか?」
 主人公の名前はみやせふじお
 ペンネームとみやせふじおをローマ字で表記して並べる。
 えじまひしょうは主人公の名前みやせふじおのアナグラム。

 智恵子がやって来る。

 「原稿は?」
 「直筆原稿ではありませんでした。」
 「残念でしたね。」
 「あの金庫は鹿山さんが死を意識するずっと前からあった。」


 「一稿は断片だった。足りない部分を補う形で来城さんが望む最高のプレゼントをした。」
 目録販売で慶子さんを知っていたと智恵子。
 「顔を見てないはず。」だと言うが、字を知っていると。

 「来城さんて凄く癖のある字。」を書くと智恵子。

 「小説を読む時間くらいあげてもいい。」

 「聞かないのね。10年間どこで何をしてたか。」
 「本を探してたの、ずっと。」
 「貴重な一冊なの。ひどい母親だと思う?」
 置いて行っても大丈夫だと思った。
 「あたしの子供だもの。」
 「その本がどんな本か知りたくない?
 今のあなたなら、気持ちが分かる。」
 
 「今なら少しだけ理解できるような気がします。」

 「来城さんの行く先はあなたも分かってるでしょ?
 その気になったら追いかけてきなさい。」そう言い残し立ち去る。

 文庫本の『押絵と旅する男』を取り出す。
 五浦は読もうとするが、無理だった。
 「読めるようになったら、私も嬉しいです。」栞子の言葉を思い出す。

 五浦が古書堂に着くと机にコーヒーカップと本が。
 栞子が「おはようございます。」
 「五ページで挫折しちゃいました。」
 「長くなりますよ。それでもよければお話します。」
 


 最終章、後編でした!!

 謎解きが面白かったです。
 キーワードが多くて、一度見ただけでは消化しきれないですね。

 入れ替わってたんですね。
 でも慶子さん、車椅子で話せない妹を置いて行くんですね。

 38年もの間、愛人って…。

 江戸川乱歩の世界に入り込んで、暗号解読を楽しむ。
 とっても個人的な趣味の世界でしたね。

 




 車椅子の慶子さんの書いた「どうかお願いします」の文字。
 とても分かりやすい形の綺麗な文字でした。
 それをじーっと見つめ。
 ほんの数秒という間があって、鍵を渡す智恵子さん。
 様々な思惑が頭の中を駆け巡っていたんですね。

 
 

 私の探している本がどんな本なのか興味が無いか。
 一緒に探すよう誘っていましたよね。
 でも「あなたを止めません。」と栞子は拒否します。
 ふっと視線をそらす智恵子。
 寂しかったのかな。
 でも子供と暮らす日々より古書を選んだ人なんですよね。

 原稿を手に入れたら海外に。
 「追いかけてきなさい。」とどこまでも誘う気の智恵子。

 だけどこんな油断も隙もないお母さん、困りますよね。
 いつ何が起きてまた裏切られるかもしれないし。






 五浦が朝、古書堂に着いてコーヒーカップと伏せた本を見て何を思ったかはすぐに分かりましたよね。
 栞子も姿を消したと。

 声が聞こえた時はホッとしましたね。(笑)



 本のタイトル、たくさん出てきました。
 
 固有名詞、日時、推理物は間違えないようにと大変です。



 ロケ地という鎌倉の風景も良かったです。

 
キャスト 
 来城 慶子(高樹澪)
 邦代(松田美由紀)実は慶子
 鹿山 直美(横山めぐみ)
 鹿山 義彦(名高達男)
 鹿山 明(須永慶)
 


あらすじ 公式サイトより
母・智恵子(安田成美)に金庫の鍵を奪われたと確信する篠川栞子(剛力彩芽)は、智恵子よりも早く暗号を解いて暗証文字を入手することが、自分たちに残された手だと話す。
 その後、栞子と五浦大輔(AKIRA)が「ビブリア古書堂」に戻ると、智恵子がカウンターに座り本を読んでいた。驚いて立ち尽くすふたりに、智恵子は笑顔で微笑んだ。智恵子は栞子に、金庫の中身は何だと思うかと聞く。栞子が、江戸川乱歩の未発表の草稿か何かだろうと答えると、智恵子は「押し絵と旅する男」の第一稿だと言った。「押し絵と旅する男」は乱歩の代表作のひとつだが、第一稿は乱歩自身の手で破棄されたといわれている。それが鹿山明(須永慶)の金庫にあるとは信じられないが、智恵子は鹿山の父親と乱歩の接点を明かした。その意外な事実に志田肇(高橋克実)も驚きを隠せない。
 何としても第一稿を読みたい智恵子は、栞子に協力を持ちかける。一緒に暗号を解くなら、第一稿以外の乱歩コレクションは山分けにしてもいい、と。栞子は、自分は鹿山が来城慶子(高樹澪)に残したものを本人に届けたいだけだ、と智恵子の提案を断る。
 栞子らは、鹿山と愛人だった慶子との関係を精査するうち、鹿山が乱歩の「少年探偵団」シリーズを別宅から娘の直美(横山めぐみ)が暮らす本宅に移すまでに3年間の空白があることに気がつく。別宅から本宅のソファに隠されるまでの3年間、「少年探偵団」シリーズはどこに置かれていたのか。大輔や志田らが考えを巡らすなか、栞子の携帯が鳴った。それは鹿山の本宅にいた直美からで智恵子が現れた、と伝える電話だった。


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 最終回の視聴率、低かったようですね。^^;
 アクセス数も伸びないだろうなぁ。寂しいですね。

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